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商品没収・店舗移転・店名流転

 9月15日、私を含めて闇商売をしていた森山、徳山、川畑、元野、英一兄の指宿商店など名瀬市の商店街の11軒は、軍政府にチリ紙ひとつ残さず、商品(アメリカ、日本、台湾製品)を没収されてしまいました。
翌16日には古仁屋の商店街6軒が同じ目にあいました。
「正規の貿易をひかえて、密貿易の疑いのある商取引を放任しておくのは良くない。」
という理屈でした。(新聞では九・一五旋風と名付けて動向に注目)
 
 本当のところは、増えてきた密貿易に対する牽制だったのでしょう。
しかし、正規貿易を早急に開始しないことには配給品だけでは暮らしてゆけません。私は店の場所をかえてこの商いを続けることにしました。

 11月14日に、天文館通り(現・奄美本通り)に「指宿楽器店」という店を構えましたが、まわりには中央会館、中央湯などがあり、翌月、それらにあやかって「中央楽器店」と名を変えましたが、それもしっくりこなかったので、そのまたひと月後には英語のほうがモダンでよかろうと、「セントラル楽器店」と改名しました。
 短期間に何度も屋号を変えて落ち着きがないようですが、その後は50年以上もほぼそのままです。
 
 ※厳密に言うと昭和42年に「店」をとりました。