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義弟・横山新二のこと

 家内の弟【長男・横山新二(よこやましんじ)】は、物怖じしない性格で、長幼の序という視点から見ると、少々生意気なくらいの威勢の良い青年でした。まだ17歳でしたが、沖縄では元気良く商品の叩き売りや呼び込みなどをしてくれました。また、鹿児島まで出かけて薩摩屋レコードさんへの返済や商品の買い付けなども充分にこなして、セントラル楽器店の番頭役を務めました。

 後に彼は福岡の航空自衛隊へ入隊しますが、その自衛官時代に福岡県行橋(ゆくはし)市の食堂の娘さん・大谷芳子(おおたによしこ)さんに一目惚れしてしまいました。私は、新二から
「彼女を嫁にしたいが、手助けしてくれ!」
と、連絡をもらい行橋市へ出かけました。そして、彼と連れ立って彼女の実家へと向かいましたが、玄関に立った時にはよほどプレッシャーが大きかったのか新二は姿を消してしまいました。
仕方がないので私は1人で彼女のご両親を口説きましたが、借りてきた猫のようなこんな彼を見るのは初めての事でした。話がまとまり、次男・英造兄夫婦が仲人で昭和36年に名瀬で結婚式を挙げました。これで、やっと彼に密航船時代の借りが返せました。