島唄はカレーライス

最初に島唄を聴いたとき
「エ~ッ、こんなのありかァ !?」
と、思ったものです。

だって、フツー歌ってったら1番、2番と歌詞は決まってるじゃないですか。
日本中どこの歌を例にとったって、「ハイ、1番と2番を続けて歌いましょう!」っていったら、たいてい歌えるものです。

しかし、しかし奄美の島唄は、そーではなかったっ!

奄美島唄の例えば、「よいすら節」を唄っても、AさんとBさんでは、歌詞が違うんじゃけんネ。
それも、日によって歌詞が違ったり、状況によって違ったりだ!
地域によっても、歌う人によっても、メロディも違う。

これは、カレーライスが、ご家庭によって味が違うのと似てる。
ビーフでもポークでもシーフードでも野菜でもなんでもアリ。
隠し味は、リンゴでもニンニクでも、お好きにどうぞ、といった具合。

島唄の巨匠・坪山豊サンが、いみじくもおっしゃった。

「島唄は、勝手唄だから自分が唄いやすいように、メロディも歌詞も変えてけばイイ」

実際、地域によって、言葉も違うし、これが地域性を持った歌=民謡なのだと知る。

ボクはそれ以来、シマウタにはカタチがないと思ってる。
そうしたら、とても気が楽になった・・・。

<奄美島唄コラム | 唄者という称号>