綾蝶（あやはぶら）の唄～貴島 康男

唄 囃子　平 早代美

囃子　西 和美

1977年11月26日

奄美市名瀬

坪山豊に師事。
1991年
奄美民謡大賞・新人賞受賞（最年少記録）
2000年
野村万之丞氏と共に欧州公演を行なう。
2001年
ＫＴＳ主催民謡大会で３年連続青年の部優勝。　名人位につく。

　歌謡曲でちびっこコンクールのチャンピオンだった貴島クン。
近所のオバサンたちに
「奄美の子がヤマト歌じゃあダメ！ 島唄でなきゃ。」
かくして、貴島クンは坪山サンの弟子となった。
きめ細かい歌唱は、聴いていて心地よい。
いつのまにか、聴く方も歌を体中で感じてしまっている。
この魅力は、表現不可だ。
鎮静剤のような効果を持つ唄い手だ。

　島唄は教わるものではなく聴いて覚えるものだから、私のことは先生でなく、おじちゃんと呼びなさい。
その唄者は少年に言った。　 そして一緒に唄ってくれた。

その時唄ったヨイスラ節をおじちゃんが心から誉めてくれたから、少年はいっぺんに島唄が好きになった。
それから十年が過ぎ少年は青年になった。　おじちゃんの名は坪山 豊と言う。

その時の少年・貴島　康男は、坪山の弟子ではなく島唄でむすばれた息子なのだ。
二人の関係は今もあの日のままだ。