NHK紅白歌合戦

■奄美から甲子園へ

以前、奄美の高校から甲子園に出場したいと言う少年がいた。
「無理だってことは、常識で考えたってわかりそうなものだ」
という周囲の声。その時、黙ってはいたが、私も同感、無理だと思った。

■昭和38年

昭和38年のNHK紅白歌合戦で田端義夫が島育ち、朝丘雪路は永良部百合の花を歌った。
三沢あけみが島のブルース、仲宗根美樹が奄美恋しやを歌い奄美を題材とした歌がいっぺんに4曲も出揃ったのである。

島育ちは、奄美高等女学校で昭和14年5月27日にお披露目になったと記録に残っている。
24年後の快挙だった訳だ。
作詞の有川邦彦、作曲の三界稔は、いずれも奄美の出身で、完全にシマンチュによる作品だ。

それに、永良部百合の花も徳之島の地謡にシマンチュが歌詞をつけた歌だ。
島のブルースの渡久地政信も龍郷育ち、奄美恋しやの作詞者も奄美の出身だ。
奄美の人の感性は、素晴らしいのだ!

こんな美しい自然と人情の島に住んでいて感性でヤマトに劣る訳が無い。
と、私は考える。

■日本一の感性

築地俊造が島唄・まんこい節で日本一(日本民謡大賞)になった時、奄美が熱く燃えた事をお忘れだろうか?
その後、当原ミツヨのやちゃ坊節と中野律紀のむちゃ加那節で連続日本一となりダメを押した。
こんなに私たちの周囲には素晴らしい素材があふれているのだ。
中央へ向け、奄美から歌文化を発信することで地方の時代到来を伝えたい。

■平成の紅白歌合戦

「海果てしなく」 「奄美エアポート」 「わるつ」 「あまみ恋うた」(有光あきら作、久永美智子曲)
すてきな歌がよっつも出来たから、わが社は、来年のNHK紅白歌合戦出場を目指そうと決めた。

シマンチュすら覚えきらんバ、ワンきゃの夢は、うんぶんだりょん。
※訳:シマの人すら覚えきれなければ、我々の夢はそこまでだ。    

毎日、気持ち良く歌って下さい、どうかどうか。

来年の晦日のテレビチャンネルは、NHK総合で決まりさー。

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